沿革
創業明治6年
おかげさまで150余年。
伊賀越は、昔ながらの天然醸造を守り続けています。
初代 本城金輔
明治6年正月 | 創業 | 当時の阿拝郡三田村、本城嘉平次の二男として生まれ庄屋敷から市内赤坂町に住む、接骨医の傍ら味噌屋を始める。 |
明治35年4月 | 店舗移転 | 赤坂町から現在の恵美須町に店舗住宅を移し、「味噌、醤油」の醸造と「伊賀越漬」の製造に力をそそぐ。 |
二代目 本城政利
大正10年10月 | 卸商開始 | 上記同所において、小売業のほかに兼業として、有名ブランドの調味料メーカーと特約卸売商を始める。 |
昭和10年12月 | 工場新築 | 市内忍町2604番地に土地取得の上「醤油、味噌」仕込蔵を新築。 |
昭和18年12月 | 名賀郡種生村高尾、堀之内恒夫二男「勉」24歳養子縁組み。 | |
昭和20年7月 | 戦時強制疎開 | 家屋取毀し(人命救助道路東之立町東側63戸)のため恵美須町から忍町の工場地内に店舗と住居を移す。 |
昭和21年6月 | 相続(襲名) | 病気再発のため(20年12月)京都大学病院に入院するも効なく、死亡により相続。「勉」が「政利」を襲名、家業に入る。 |
三代目 本城政利(勉)
昭和24年4月 | 統制解除 | 戦中、戦後、10年続いた「醤油、味噌」の生産並びに配給の統制令、解除。自由競争到来。 |
昭和24年4月 | 仕込蔵改造 | 統制解除により仕込み桶の増設を行う。伊賀地内休止蔵数件の木桶を買い取り。 |
昭和24年7月 | 漬物製造・卸売業再開 | 生産統制のため休止中の「伊賀越漬」の漬け込み開始。生産統制のため休止中の卸売業上記に同様この機に復活、営業を開始。 |
昭和30年1月 | 工場近代化 | 家忍町の従来の仕込み蔵の増改築を行う。県下業界に先がけ、自動回転原料蒸煮缶。水圧式自動もろみ圧さく機。自動温湿度制御回転手人式製麹機など、一連の近代化設備を行う。屋取毀し(人命救助道路東之立町東側63戸)のため恵美須町から忍町の工場地内に店舗と住居を移す。 |
昭和32年6月 | 漬物工場新築 | 恵美須町の取毀し家屋跡に、漬物用地下タンク並びに2階に製品包装場を新築する。なお裏の醤油蔵の仕込み木桶を移し、漬物製造場に改造。 |
昭和35年1月 | 卸部の移転 | 忍町で兼営の卸部が取扱商品の増加で手狭になり、恵美須神社横の元えびす市場スーパーの跡地を借り受ける。問屋部を移転、拡張を図る。 |
昭和38年3月 | 店舗復帰 | 家屋強制立退き後、銀座に面した更地150m2に、鉄筋コンクリート地下1階・地上3階の店舗、住宅を新築。忍町から現在地恵美須町に18年目にして漸く復帰する。 |
昭和40年5月 | 騒音苦情 | 市街地、住宅地域での忍町工場が、機械化に伴う騒音公害と近隣の苦情が出る。市から音の防止策を講じるか、工場適地への移転勧告を受く。 |
昭和42年2月 | 工場地取得 | 上野市茅町地内の田畑4,500m2を3年間で5軒の地主から順次取得。工場移転計画を立て、埋立造成を行う。(市内候補地の内、その将来性と道路幅並びに市の準工場地域指定地などを勘案してこの地に定む) |
昭和42年12月 | 漬物工場新設(移転) | 茅町取得用地内の660m2に漬物伊賀越漬工場を新築の上、地下漬込み用コンクリートタンク15屯用15基と低温製造の冷蔵設備又、無添加の加熱殺菌機を整え、手狭となった恵美須から移転。 |
昭和43年4月 | 卸部門移転(新築) | 上記漬物工場の南660m2が、業務の拡大と借地のうえ、手狭となる。卸部の店舗倉庫を新築し、えびす市場から全面移転。 |
昭和48年5月 | 会社設立 | 創業以来個人企業であった問屋部門を法人組織とし、「伊賀越株式会社」を設立する。資本金1,000万円代表取締役本城政利。専務取締役本城髙。専務取締役本城理。取締役本城護子。監査役上田一雄それぞれ就任。 |
昭和48年6月 | 卸売団地進出(四十九町) | 名阪国道完成と共に国道沿いに市の卸売り団地造成が進み、魚町の全面移転や生鮮加工食品、青果市場の移転に同調の上、上記新会社を設立して、用地1,420m2を取得。社屋倉庫1,100m2を建築して新社名のもとに進出す。 |
昭和49年6月 | 茅町漬物工場(増設) | 卸部移転によりその倉庫跡660m2を改築して、衛生面を考慮した漬物の製造と製品包装場を造り、自動加熱殺菌、冷却、乾燥機、伊賀越漬中味充填機。真空包装機、自動結束機、など諸設備を増設し、設備近代化を図る。 |
昭和53年3月 | 茅町醤油工場(移転) | 忍町の工場騒音問題や、市街地での道路の狭隘から移転を計画、上記漬物工場東側隣接土地1,850m2に「醤油」「味噌」の業界では最新式の自動製きく工場と2階建仕込みホーロータンク(8kl×80本)もろみ圧さく装置、火入製成装置と味噌充填袋詰めに至る立体自動化の衛生施設工場を完成。移転完了。 |
昭和58年8月 | 問屋第2倉庫(新築) | 上野市問屋町に残存の市有地1,000m2を購入。会社(問屋部)の業務拡張による商品搬出入の混雑を避けるため、第2倉庫900m2を新設。商品管理と迅速配送に対処する。 増資 伊賀越(株)資本金1,000万円を3,000万円に増資(払込完了) |
昭和63年3月 | 醤油仕込み蔵(新築) | 茅町工場敷地の高台奥地を造成して、醤油仕込蔵、鉄骨2階建て270m2を新築し、密閉ホーロータンク8kl×36本を設置。麹の自動仕込み装置、もろみ吸引輸送装置を併設。天然醸造醤油の生産増加を図る。 |
昭和64年1月 | 工場(個人)問屋(株式)合併 | 個人経営の工場生産部門(茅町)を問屋町「伊賀越(株)」に合併し、本社を上野市茅町2667-1に置く。製造事業部と問屋事業部両部制になる。 役員人事 従来の役員の他に問屋事業部から「上出茂樹」を取締役営業部長に、製造事業部から「市場治」が取締役工場長に、それぞれ就任。併せて会社株式を保有。 |
平成元年5月 | 設備近代化 | 天然醤油と、特産玉みその倍増生産の必要から、日進月歩の合理化、生産制機械の開発に合わせ、下記の最新式機械を導入する。「自動もろみ輸送、計量充填装置一式」「立体式自動圧さく機3基」「高精度沪過機」「醤油瞬間火入れ・冷却機」「醤油各種容器自動充填」「打栓・ラベラ一機一式」「味噌各種容器自動充填包装機」を新設。旧式の機器を撤去する。品質の向上と増産、省力化、併せて清潔な衛生工場を目ざす。 |
平成2年5月 | 天然蔵資料館(新築) | 伊賀越製品の工程資料館を新築。茅町2667−1地内に木造檜造り。土蔵白壁塗り。250m2を建て1階には工場の全製品・事務所。2階は資料館として、50人用の椅子とテーブル。100インチビデオで天然製法工程と伊賀上野の歴史。観光施設も紹介。 |
四代目 本城高
平成2年5月 | 社長交代 | 三代目本城政利、社長を辞任して代表取締役会長に。本城髙代表取締役四代目社長に。問屋事業部担当の本城理は代表取締役専務に、それぞれ就任。その他の役員は従来通り留任。 竣工披露 会社、新役員就任披露と、2年間の工期で仕込蔵に新築、新機械の導入。天然蔵、資料館の竣工を記念して仕入、販売の大口、お得意先、関係官庁、諸団体の方230名を先ず工場に案内の上、引続きほのぼのセンターにご招待の上、盛会裡に謝恩式典を催す。 |
平成3年12月 | 第3仕込蔵新築 | 第2仕込蔵隣地に800m2を新築して仕込ホーロータンク10kl×80本を設置、増石を図る。(本増設で給仕込タンク10kl×205本となる) |
平成4年8月 | 漬物工場新築 | 旧工場を取り壊して拡張、2,000m2を新築し、場内冷暖施設で音響設備を施し生産、包装工程に各種自動省力機械を導入して近代化、量産体制を計る。 |
平成4年8月 | 醤油製麹装置 | 天然醸造の味で……増石の必要にせまられ全自動製麹装置、2号機を設置して倍増体制となる。 |
平成6年5月 | 問屋事業部社屋事務所改築工事 | 上野市問屋町に所在の卸問屋部第一社屋配送部を全面改装して事務所、商談室、等を2階に、1階の事務所跡を配送の効率化のため増改築。 |
平成7年12月 | 役員人事 | 取締役工場長「市場治」高齢のため退職、代わって工場長に「福川久志」就任。 |
平成8年3月 | 味噌仕込蔵増 | 本社工場隣接の辻本氏所有の土地198m2を求め「玉みそ」増石用仕込タンク「10トン×24基」を新築して増設。 |
平成8年7月 | 天然蔵第2工場用地取得 | 地域振興整備公団造成中の「上野新都市ゆめぼりす伊賀」地内、産業用地A区画13,500m2(第1期分)同公団より取得す。 |
平成8年11月 | 天然蔵第2工場建設業者契約 | 上野市茅町、本社工場隣接地に大型店の進出あり、市街地唯一の商業地となる。之れ以上の用地入手は困難の上、伊賀越3製品「天然しょうゆ、特産・玉みそ、名物漬・伊賀越」の増産の必要から「第2天然蔵」の建設を企画す。施工に当り設計監督に(株)スペース、建築施工には(株)浅沼組を大手10数社の競争入札より選び工事契約を完了す。 |
平成8年12月 | 地鎮祭 | 12月25日現地に於て菅原神社による地鎮祭、水神祭、安全祈願祭を行い、工事担当の(株)浅沼組建築設計の(株)スペースの他、地域振興整備公団をはじめ市、県の新都市企業立地担当官並に農林漁業金融公庫など関係者を招く。 |
平成9年1月 | 東京営業所「開設」 | 東京営業所の開設(中野区中央3-38-2)で関東以北の営業を委ねる。所長「古川博美」 |
平成9年1月 | 工事着工 | (株)浅沼組名古屋支店に於て年初早々工事に着手。契約の8月末完工を期し鋭意着工。 (1)西棟原料処理場一式、もろみ仕込蔵、社員休けい室、食堂など1,770m2 (2)北棟もろみ圧さく、粕処理場、生場しょうゆ貯蔵室、殺菌精成室、びん詰場他1,865m2 (3)正面棟ホール事務所、ショールーム、見学室、試験研究室、会議室など762m2総建坪6,123m2 |
平成9年6月 | 天然「名水」確保 | 当、天然蔵の醸造に必要な自然水を「市」の特例により掘さく。(上記新都市ゆめが丘で地下水利用は、当天然蔵のみ)「地下100m」の地下伏流水外輪山の青山・布引山系の「飲料適」の「無菌良水」を掘り当て、常時大量使用可能になる。 |
平成9年7月 | 醸造機器設置 | 既に発注ずみの「天然醸造しょうゆ」、「味噌」の生産一貫機器総てを各メーカーに於て設置完了す。「好環境下、明るく、衛生面を重視」 |
平成9年8月 | 完成 | 契約通り(株)浅沼組により、総てが滞りなく高度な技術による「耐震工法で無公害。天然製法の省エネ工場」とし見学コースを設置して景観協定を遵守の上、21世紀型「伊賀越天然蔵工場」完成す。 |
平成9年9月 | 醸造(仕込)開始 | 工場内に醸造の神さま「松尾社」を造営、初仕込に当り祈願して当社「天然醸造ならでは」の秀品生産に全社を挙げて操業を開始。仕込タンクは「神鋼27kl×72基」を新蔵に設置。すぐ仕込開始。→計画の1年間で仕込み完了の上、「もろみ」熟成管理に入る。 |
平成9年10月 | 竣工式祝宴 | 第一期分建築、設備など総て完工の為「竣工式」を10日(体育の日)と選び関係諸官長・国会、県、市議会並びに地域整備公団、農林公庫、金融機関、工場設計社、工事請負企業、同下請業者、新醸造蔵に必要な装置。キカイメーカー(10社)と従来からの製造関係納入業者、併せて150名様の出席をお願いして盛大に行う。 |
平成10年4月 | 味噌仕込タンク | 本社(茅町)天然蔵に「味噌」仕込醸成(ステン)タンク2,000K×200本を増設して、旧タンクを廃し逐次設備替に入る。 |
平成10年10月 | 第二天然蔵試運転 | 平成11年2月全工程操業開始のため、納入各キカイメーカーによる試運転実施。(熟成もろみ自動輸送)→(圧搾自動工程)→(分離粕の自動処理)→生揚げ(生醤油の貯蔵タンクへ移送)→おり引き→(瞬時火入殺菌工程)→冷却清澄貯蔵→試験分析→自動高速瓶詰工程→製品 |
平成10年12月 | 水質検査(再確認) | 三重県上野保健所ゆめが丘第2天然蔵(地下水)水質再確認「無菌」にして総ての検査項目に適合し「飲料適」となる。 水質検査(再確認) 三重県上野保健所上野市茅町第1天然蔵(本社工場)も(地下水)「飲料適」の醸造名水を上記同様使用中。 |
平成11年1月 | 農林JAS認定工場指定 | 上野新都市ゆめが丘伊賀越(第2)天然蔵工場農林水産大臣(中川昭一殿)より農林物資の規格化及び、品質表示の適正化の法律に基づき認定を受く。(平成11年1月5日) 農林JAS認定工場指定 野市茅町伊賀越本社(第1)天然蔵工場農林水産大臣(堀之内久男殿)名により仝上の法律に基づく更新指定(平成元年7月19日) |
平成11年2月~3月 | 初しぼり醤油記念発売 | 第2天然蔵平成9年9月仕込開始より1年6ヶ月を経過、順調に「もろみ」の熟成を終え「天然醸造」本来の風味に塩カドがなく、まろやかに熟成。この期に当り蔵元の行事として「謝恩価格」で販売(2~3月中)天然醸造の品質と相俣って好評、反響を呼ぶ。 |
平成11年9月 | 役員人事 | 代表取締役専務本城理を代表取締役副社長に、取締役営業部長上出茂樹を常務取締役にそれぞれ昇格。 |
平成11年10月 | 本社天然蔵工場改築 | 天然仕込蔵(玉みそ用)のタンクを入れかえ、天然丸大豆しょうゆの仕込蔵に改築する(9klタンク25本)。又、玉みそ仕込用ステンレスタンク2,300l 200本の購入完了で順次仕込中。 |
平成11年12月 | ゆめが丘第2天然蔵工場の増築 | 第2天然蔵工場の隣地A−2区画(3,469m2)の購入。第2仕込蔵の増設工事の着工。 |
平成12年7月 | ゆめが丘第2天然蔵工場の第2仕込蔵完成 | 第2天然蔵工場の隣地3,469m2に第2仕込蔵を(株)浅沼組で増築完成27kl仕込タンク48本設置。 天然仕込玉みそのステンレス仕込タンク(1.5t用)約300本の熟成室も同時完成。 |
平成12年8月 | 第2天然蔵工場で第2製麹室完成 | 平成12年8月10日(大安)より第2製麹室の運転を開始する。 |
平成12年9月 | 国産丸大豆しょうゆ圧搾開始 | 本社工場の国産丸大豆、国産丸小麦の天然醸造丸大豆しょうゆ熟成期間を経て圧搾開始。初売に備える。 平成15年10月 JAS認定工場 伊賀越ゆめが丘第2工場が、JAS認定工場の全国醤油工場の再審査の結果認定工場となる。 |
平成15年12月 | ISO9001(JISQ9001) | 伊賀越 株式会社 本社(本社工場、卸事業部を除く)、第2工場、ISO9001の登録証を受ける。 |
平成19年10月 | ふるさと大賞受賞 | 総務省よりふるさと財団の融資企業の内、平成19年度「ふるさと大賞」の受賞を受ける。昔ながらの天然醸造の製造方法で、近代化で工場見学の出来る施設として認められ、全国で10社のうちの一社として増田総務大臣より直々受賞を受ける。 |
平成20年4月 | 伊賀越(株)と伊賀酒類卸販売(株)の合併 | 伊賀酒類卸販売株式会社を、平成13年9月より伊賀越株式会社の代表取締役で有る本城髙、本城理が、株主及経営に参画し平成20年3月31日に至る。この度、販売事業部の基盤強化を計る為、伊賀越(株)に伊賀酒類卸販売(株)を吸収、合併。 |
平成23年1月 | 役員人事 | 「本城 和寿」が専務取締役に就任。 |
平成23年5月 | ゆめが丘工場の増設 | ゆめが丘工場に製品倉庫に増設完成。 |
平成24年4月 | ゆめが丘工場の増築 | ゆめが丘工場に第3仕込蔵を増築し、7月にはFRP27klタンクを24本設置。尚、今回の撹拌はエアー設備をタンク1本1本に設置。 |
平成24年11月 | 本社工場改修 | 本社工場の国産丸大豆仕込蔵の仕込タンク24本を修繕し生産増加を図る。 |
平成25年3月 | 役員人事 | 販売(卸)事業部で人事異動を行い「松永 幹夫」が取締役常務に、「本城 圭祐」が取締役経営管理部長に、「本城 越三」が取締役営業部長に就任。 |
平成25年10月 | 本社工場充填室増築 | 従来、地下タンクが5本設置されていた場所に、お味噌の包装でのシュリンク包装充填室を増築(改造)。 |
平成27年2月 | ゆめが丘工場充填ラインの新設 | 日立造船(株)にて一連の充填+包装自動製函+パレット積みのライン完成。 |
平成27年3月 | 同敷地内でハラル認証を得る工場と製造機械設備の完成。100インチビデオで天然製法工程と伊賀上野の歴史。観光施設も紹介。 |
五代目 本城和寿
平成27年3月 | 役員人事(世代交代) | 代表取締役社長 本城 和寿(新任) 専務取締役 本城 圭祐(新任) 常務取締役 本城 越三(新任) 尚、本城 髙は代表取締役会長 本城 理は代表取締役副会長にそれぞれ就任 その他の役員は留任 |
平成28年6月 | FSSC22000 | 伊賀越 株式会社 第2工場 、FSSC22000の登録証を受ける。 |